草日誌

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2012年9月29日

中西さんの稲刈り

近江の取材と打ち合わせ、終了。
朝4時起きで田んぼに直行しました。
夜明け前の田んぼはしんと静まりかえり、鳥の鳴き声さえしません。
夜露で濡れた稲穂が重い頭を下げ、きぬがさ山から朝日が昇るとひとつぶひとつぶがきらきらと輝き、まさに宝石のようでした。ここで育てられているのは「滋賀羽二重」というもち米。
台風が近づいています。
降り出す前に今日の分を刈り取りたい。午後からの予定を前倒し、露が乾くのを待ちかねて中西さん親子が稲刈りをはじめました。
四反ほどのそれほど大きな田んぼではありませんが、大きく実った稲は外れやすいため、ゆっくりと丁寧にコンバインを動かします。空には雲が広がっていきます。
14時、予定していた二反分を刈り取り終わったところで、ポツリ。
さすが中西さん、読みの正確さに驚きました。
(写真はコンバインの上から写真を撮るミスター・ユニバースの関さん)

17時過ぎ、最後の打ち合わせがはじまる頃にはすでにくたびれ果てていましたが、振り絞る気力がまだあって、集中して話し合いが持てました。充実のミーティングとなり、ほんとうによかった。
北海道浦河の「べてるの家」には
「三度の飯よりミーティング」という名格言(?)がありますが、まさにそれ。
迷うことや納得できないことがあったら、とにかく会って話すのが一番ですね。
距離がある相手ならなおのこと。
機会を逃さずに話すこと、言葉を交わすこと、顔を見ること。
とにかくコミュニケーションをとること。
洗練や効率化とは程遠い方法論ですが、
まずはここから、ですね。
近道はないということを実感した、稔りの多い一日でした。

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