
2026年10月1日

民族文化映像研究所作品の上映会 39回目「映画とごはんの会」を開催します。
10月の上映作品は、山形県肘折温泉郷の『湯』です。
温泉郷には近郷近在、また遠い町方からも、湯治にやってくる。何十年も続けて通ってくる人も多い。湯治客は自炊をしながら、何日もゆっくりと湯につかる。
そこにはなじみの宿の主人や客同士のくつろいだつきあいがあり、宿もまた、なじみの客を心待ちにする。
上映時間31分の作品です。
【会場】信陽堂アトリエ(文京区千駄木3-51-10-1F)
【日時】
2026年10月30日(金)
〈夜の部〉予約する
19時上映開始(開場:18時30分)22時終了
参加費 4000円(ワンドリンクとお弁当つき 税込)
定員 10名
2026年10月31日(土)
〈昼の部〉予約する
14時上映開始(開場:13時30分)16時00分終了
参加費 2000円(お茶とお菓子付き 税込)
定員 10名
〈夜の部〉予約する
19時上映開始(開場:18時30分)22時終了
参加費 4000円(ワンドリンクとお弁当つき 税込)
定員 10名
上の【予約する】からフォームに入れない場合、
あるいはキャンセル待ちをご希望の方は【ここをクリック】
「お問い合わせ内容」に「湯 参加希望」または「キャンセル待ち希望」
〈希望日〉と〈昼の部〉か〈夜の部〉か、当日連絡が取れる電話番号、複数でお申し込みの場合は、参加ご希望の方それぞれのメールアドレス、電話番号もご記入ください。
また、食品アレルギーがある方は、その旨もご記入ください(お食事、お菓子の参考にいたします)。
*感染症対策として、手指消毒用のアルコール、ジェルをご用意します。
当日体調の優れない方の来場はご遠慮ください。
せき、くしゃみなどの症状がある方は入場をご遠慮いただく場合がございますのでご了承ください。
状況によっては、上映中はマスクを着用していただく場合がございます。

「映画とごはんの会」は
作品の上映と、そのあと1杯のお酒とおつまみをご用意した会です。
1)自己紹介は必要ありません
2)感想も求めません
とはいえ、映画を観たあとには浮かび上がるいろいろな思い、疑問があると思います。
ゲストに、民映研の代表の箒有寛さん(ShuHALLI)をお迎えします。
お弁当は「たまや」が担当します。
おいしいお酒と肴とおしゃべりを楽しみましょう。


『湯—山形県大蔵村肘折温泉郷』
1991年/31分/大蔵村委嘱
山形県最上郡大蔵村肘折
【作品解説】
北は最上川に面し、南は月山、葉山に抱かれて大蔵村はある。火山であった葉山の山すそには、いたるところに温泉が湧く。そのひとつ、肘折温泉郷は、最上川にそそぐ銅山川のほとりにある。
肘折温泉が発見されたのは、大同2年、西暦807年と伝えられる。薬師神社上の山の中腹にある地蔵堂には、ここに湯のあることを教え、肘折の名の由来ともなった伝説の主、地蔵菩薩が祀られる。ここは歴史の古い湯治場で、月山や葉山への登山口として栄えてきた。
葉山はさまざまな恵みを与えてくれる。秋のキノコ、木の実、春の山菜などの山の幸。また蓑の裏にはるミゲとよぶ草、カンジキをつくるミズキやトリキ。ブナ、トチ、ミズナラなどの樹木からは、コケシなどの美しい工芸品が作られる。
温泉郷には近郷近在、また遠い町方からも、湯治にやってくる。何十年も続けて通ってくる人も多い。湯治客は自炊をしながら、何日もゆっくりと湯につかる。
そこにはなじみの宿の主人や客同士のくつろいだつきあいがあり、宿もまた、なじみの客を心待ちにする。
夜明け前、肘折名物の朝市がたつ。葉山の山すその集落の人たちが、葉山の山の幸を並べる。湯治客たちは、自炊のための材料を求める。土地の人々とのやりとりも楽しみのひとつである。朝市から帰って、ひと風呂あびて、朝御飯のしたくをする。好きな時に好きなだけ湯に入り、親しい者同士一緒に御飯をいただく。体も心もゆっくりと休める。湯治の醍醐味である。
温泉郷には共同浴場もある。宿の湯だけでなく共同浴場につかる湯治客も多い。掃除は小中学校のPTAが当番で受けもつ。
湯治容の帰る日。皆、どっさりと葉山の幸をお土産にする。
冬。葉山も肘折も雪に埋まる。その雪は水となって大地に沈み、湯となって地上にあらわれ、再び人々の疲れを癒すのである。
©民族文化映像研究所/『民映研作品総覧』(はる書房)より転載