草日誌

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2022年6月25日

第13回 映画とごはんの会
『チセアカラ
われらいえをつくる』

2020年11月以来開催できずにいた民映研作品の上映会を再開します。

13回目となる7月の「映画とごはんの会」は
『チセアカラ われらいえをつくる』です。

アイヌの家作りには、アイヌの知恵や自然観をうかがうことができる。そして、それらと密接にかかわったアイヌ語の表現のおもしろさ。3本の材を結束した三脚状のケトゥンニはそのよい例で、「(自然あるいは神から)私・借りた・木」という意味だという

上映時間57分の作品です。
こちらから予告編もご覧いただけます。→ クリック

会場 信陽堂アトリエ(文京区千駄木3-51-10-1F)

2022年7月16日(土)

〈昼の部〉満席となりました
15時上映開始(開場14時30分)17時00分終了
参加費 2000円(お茶とお菓子付き 税込)
定員 受付終了

〈夜の部〉満席となりました
19時上映開始(開場は18時30分)22時終了
参加費 4000円(ワンドリンクとお弁当付き 税込)
定員 受付終了

【受付】← こちらから。
「お問い合わせ内容」に「チセアカラ参加希望」
〈昼の部〉か〈夜の部〉か、当日連絡が取れる電話番号、複数でお申し込みの場合は人数もご記入ください。

*感染症対策として、手指消毒用のアルコール、ジェルをご用意します。
 上映中はマスクを着用していただきます。
 当日体調の優れない方の来場はご遠慮ください。
 せき、くしゃみなどの症状がある方は入場をご遠慮いただきますのでご了承ください。

「映画とごはんの会」は
作品の上映と、そのあと1杯のお酒とおつまみをご用意した会です。

1)自己紹介は必要ありません
2)感想も求めません
とはいえ、映画を観たあとには浮かび上がるいろいろな思い、疑問があると思います。
ゲストに、民映研の創立メンバーでこの映画の撮影も担当した伊藤碩男カメラマンと、南青山で民映研の映像を連続上映してきた「ShuHALLI」から箒有寛さんをお迎えします。
湧きあがる疑問には、博覧強記の伊藤さんが驚異の記憶力をもって答えてくださるはずです。
お弁当は「たまや」が担当します。
おいしいお酒と肴とおしゃべりを楽しみましょう。

『チセアカラ われらいえをつくる』

1974年/57分/自主制作
北海道苫小牧市
1974年度教育映画最優秀賞/1974年東京都教育映画コンクール銀賞/1974年キネマ旬報文化映画ベストテン第5位

【作品解説】
1972年の春、萱野茂さんら二風谷の人々によって行われた、アイヌの伝統的な家作りの記録である。
家作りには二つの工法があった。一つは、地面に穴を掘り、柱を立て、その上に梁、桁、屋根と組み上げていく工法。もう一つは、屋根をまず地上で組み立て、それを人力で持ち上げて柱をかますチセ・プニ(家起こし)という工法。どちらも屋根の構造の基本をなしているのは、3本の材を結束した三脚状のケトゥンニである。ケトゥンニによる工法を、寄棟造りの原型とみる人もある。

アイヌの家作りは、祈りに始まり祈りに終わる。はじめに敷地にポン(小さな)・ケトゥンニを立て、火をたき、イナウ(木を削って作る祭具)を立て、祈る。そこにいた虫や獣たちの霊を慰めるとともに、この土地を一時貸してくださいという意味をもつ火の神への祈りである。家が完成するとチセ・ノミ(家への祈り)。そこでは、屋根裏にヨモギで作った矢を射るチセ・チョッチャが行われ、材料となった木や草の悪霊を鎮める儀式をする。あるいはチセコロカムイ(家の守護神)を作り東側の柱の後ろに安置する。囲炉裏の消し炭を火の神からいただき、サンペヘ(心臓)としてつけたイナウである。

アイヌの家作りには、アイヌの知恵や自然観をうかがうことができる。そして、それらと密接にかかわったアイヌ語の表現のおもしろさ。ケトゥンニはそのよい例で、「(自然あるいは神から)私・借りた・木」という意味だという。また、一対のケトゥンニをつなぐ構造材、チセマカニ。「家・開く・木」という意味で、屋根の横ゆれやひずみを防ぐ。他に、屋根の茅をしっかりとおさえるレウェサクマ(曲げる柴)、あるいは棟の雨漏りを防ぐための針を使わない葺き方、ヤイコケメイキ(自ら針を使う)、壁になる茅がすかないようにとめるイトゥリテセ(のばして編む)の方法など、次々と現れる。
©民族文化映像研究所/『民映研作品総覧』(はる書房)より転載

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