草日誌

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2022年8月24日

第14回 映画とごはんの会
『草・つる・木の恵み』

民族文化映像研究所作品の上映会 14回目「映画とごはんの会」を開催します。
9月のプログラムは『草・つる・木の恵み -飛騨国白川郷-』です。

冬に数メートルもの降雪を記録する白川郷では豊かな雪解け水も加わり、多彩な草木がある。
白川郷の先人たちは自然に対する知恵を培ってきた。また、材料を採取するのに適切な時期や方法など、先人からの経験によって培われていった。

上映時間57分の作品です。
こちらから予告編もご覧いただけます。→ クリック

【会場】信陽堂アトリエ(文京区千駄木3-51-10-1F)

【日時】2022年9月17日(土)

〈昼の部〉満席となりました
15時上映開始(開場14時30分)17時00分終了
参加費 2000円(お茶とお菓子付き 税込)
定員 受付終了

〈夜の部〉満席となりました
19時上映開始(開場は18時30分)22時終了
参加費 4000円(ワンドリンクとお弁当付き 税込)
定員 受付終了

【受付】← こちらから。
「お問い合わせ内容」に「草・つる・木の恵み 参加希望」
〈昼の部〉か〈夜の部〉か、当日連絡が取れる電話番号、複数でお申し込みの場合は人数もご記入ください。

*感染症対策として、手指消毒用のアルコール、ジェルをご用意します。
 上映中はマスクを着用していただきます。
 当日体調の優れない方の来場はご遠慮ください。
 せき、くしゃみなどの症状がある方は入場をご遠慮いただきますのでご了承ください。

「映画とごはんの会」は
作品の上映と、そのあと1杯のお酒とおつまみをご用意した会です。

1)自己紹介は必要ありません
2)感想も求めません
とはいえ、映画を観たあとには浮かび上がるいろいろな思い、疑問があると思います。
ゲストに、民映研の創立メンバーでこの映画の撮影も担当した伊藤碩男カメラマンと、民映研の映像を連続上映してきた「ShuHALLI」から箒有寛さんをお迎えします。
湧きあがる疑問には、博覧強記の伊藤さんが驚異の記憶力をもって答えてくださるはずです。
お弁当は「たまや」が担当します。
おいしいお酒と肴とおしゃべりを楽しみましょう。

『草・つる・木の恵み』

1998年/57分/
岐阜県大野郡白川村
白川村教育委員会 委嘱

【作品解説】
冬に数メートルもの降雪を記録する白川郷では豊かな雪解け水も加わり、多彩な草木がある。このフィルムは、その多彩な草木を活用した白川の生活文化を記録したものである。
白川郷の先人たちは自然に対する知恵を培ってきた。自然から適材をとりだすには、ふだんの山入りの時からそれぞれの材料のある場所を目にとめておくことだという。また、材料を採取するのに適切な時期や方法など、先人からの経験によって培われていった。

〈水辺の草〉
スゲやガマは長い葉を重なり合わせて一本の草として立つ構造を持つ。その構造の見事さ。また節がないために折れることが少なく長い繊維を持つ。これを利用して、ムシロやテンゴ(リュック状のもの)、ハバキ(脛あて)がつくられる。

〈樹木の利用 樹皮をとるもの〉
木質部を使うもの、木全体を使うものとがある。樹皮を使うのは、ウリハダカエデやシナノキ。驚くほど薄い樹皮の内皮から、雨具のバンドリや背あてとなるニノモなどがつくられた。

〈木質部を薄くへいでつかうもの〉
しなやかで粘り強い性質をもつ樹木ハナノキが、その典型。細い板状にしたもの(ヒデ)を組み、ヘンコという腰カゴを作る。この性質は雪に圧されては立ち上がるという環境の中で育った、雪国の樹木ならではのものだと言われる。ヒノキ笠は捩じって笠や駕籠などの立体的な形を。ネソ(マンサク)の潅木は合掌造り民家の結束材に利用。

〈木そのもの〉
割れやすさに、その樹木の持つ繊維の性質が現れた。他に、伐採後、何十年もたって樹脂のよっていったアカマツの根からアカシという明かり材料も掘り出した。

〈つる〉
サルナシ、マタタビなどの細いつるで、ショーケ(水切りザル)を作る。捻じ曲がりの少ない、なるたけ真っ直ぐで節のないものを選び、それを割ってヒゴ状にして使う。竹の育ちにくい白川ならではの、つるの利用法である。山ブドウ、マフジなどの太いつるは、主に縄や綱となった。

〈山国雪国ならではの民具〉
ソリ。手ゾリは雪の斜面を一人で大木さえ運ぶことができる。フタハソリは平地用のソリ。雪国に暮らす工夫がソリの種類を生み出した。今回の作業では、文献に残っている深い渓谷を渉るための交通用具、「籠の渡し」を復元した。白川郷の人たちの先人への想い。草やつるや木は、実際に生活の資をもたらしてきたばかりでなく、白川の風土に育つ植物とともに、知恵と工夫をもって力強く生きてきた、この土地の先人の姿を伝えてくれたのである。
©民族文化映像研究所/『民映研作品総覧』(はる書房)より転載

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