2012年9月26日
稲刈りの取材を計画しているのですが、なかなか日程が出せません。
晴れ、雨、台風、もちろん稔り具合、刈り取る人手の確保。
自然と人のさまざまな要素があって、阿吽の呼吸で決まる。
もちろん取材はそのすべてが決まったあと。
だからいつでも「えいやっ!」と飛んで行けるようにアイドリングをしている訳です。
生産者のみなさんにとって、毎日がこういう要素を縫うように進んでいくのでしょう。
畑で会うみなさんの懐の深い笑顔が目に浮かびます。
観察の目も五感も研ぎ澄まして、なお神経質にならず、動くべき時に最高のパフォーマンスで動く。泰然自若。
そんな生産者のみなさんの日々を思います。
その中にある、たくさんの気持ちを思います。
益子でお米を作る小島さんのことばがよみがえります。
「これから日本には食糧難が来るでしょう。その理由は、生産者の高齢化です。80歳、90歳のおじいちゃんがトラクターを動かしている。コンバインで稲刈りをする。60歳の息子はその動かし方を知らない。これは笑い話じゃありません。農業の現実です。おじいちゃん方が動けなくなったら、その畑はもう誰も手を付けなくなってしまう。
これからは、国民皆農にならないと、自分たちの食べ物がなくなってしまいます。
畑はあります。あまってます。国民皆農。みなさん、農業をしてください」
食の生産現場のことを考えています。