草日誌

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2021年12月26日

エフスタイル 20年目の冬

朝から新潟に移動。
新幹線からホームに出ると、見渡す限りの白っぽいダウンを着た女子たち。
何事かと思えば朱鷺メッセにてアイドルグループのライブがあるとのこと。
なるほど、新幹線が軒並み満席だったことも納得です。

まずはバスに乗り今回の目的であるエフスタイルに向かう。
「小声でうたえば/わだときわリトグラフの展」+「Trace/大桃沙織 鍛金の展」へ。
みずから和紙を漉きそこに色を重ねる、わだときわさんの版画作品に圧倒される。
複雑な色の重なりから見えてくる風景、あるいは心象、記憶。
ときわさんの作品が部屋にあったら、その絵を通して自分と向き合う時間が自然と増えるような気がする。
エフスタイルが何かを選び人に伝えるときの確かさはほんとうにブレることがない。
出会った頃からふたりが勧めるものにはまず触れてみることにしているが、今回も素晴らしかった。
いつかうちにもお迎えしたい。

エフスタイルで偶然一緒になった亀貝さんの車に乗せていただき、お取引先のウチノ食堂さんへ。
もとは仕出し屋さんの調理場だったという店は、いたるところに店主野呂巧さんの手のあとが感じられて、心地好い。
新刊と古書とリトルプレスが並ぶ。きっとこのコーナーでの出会いを楽しみにしているお客さんもたくさんいるだろうと思えた。
この店が地域の中で担っている役割を感じる。
本のコーナーの真ん中に『愉快のしるし』を並べてくださっていたのもありがたかった。

日本海沿いの道を通り、北書店へ。店主の佐藤さんとお互いの近況報告。
久しぶりに切れ味のいい佐藤さんの言葉を浴びてシビれながら、信陽堂のこれからのラインナップのことなど、思った以上にたくさんおしゃべりしてしまった。
やっぱりこの人のことは信頼しているし、何より好きだなあと思う。この感覚は2008年にはじめて会って以来変わっていない。
(おしゃべりに夢中で北書店の写真はナシ)

2012年にエフスタイルを訪ねた折の記事がありました。
年末、新潟に向かう
エフスタイルの新しい場所

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