記事一覧
【 1 標本箱と不死 】 友人がひとり、この世を去ってもう2ヶ月になる。 あの日、山奥で農家の老夫婦のいつまでも終わらないのどかな稲刈りを撮っていた。「昼にすべか」と呟いてゆっくりと軽トラに乗り込むふたりを見送って、よう…
民族文化映像研究所作品の上映会 29回目「映画とごはんの会」を開催します。 2025年2月のプログラムは『佐渡の車田植』。 佐渡島の西北端にある北鵜島集落に伝わる車田植は、日本人の稲に寄せる信仰を知るうえで貴重な手がかり…
あなたはコーダのことをまったくわかっていない モスクワで行われたろう者の国際映画祭で観客の一人からこう言われた。『私だけ聴こえる』を上映した直後、劇場を歩いていたら50代後半くらいの男性が強張った顔でこちらを睨にらみつけ…
あけまして おめでとうございます 旧年中は大変お世話になりました。 2024年は、高山なおみさんのエッセイ集 『毎日のことこと』とともに歩んだ一年でした。 じつに14年ぶりの高山なおみさんとの本づくり、 どんな本が生まれ…